春の訪れとともに、新入社員の方々が新しい生活をスタートさせる季節がやってきました。
真新しいスーツに身を包んだ若者たちの姿を見ると、私も数年前の自分を思い出します。前職を辞め、派遣社員として新たな一歩を踏み出した日のことを。
当時の私は、若い同僚たちに混じって緊張した面持ちで職場に立っていました。新しい環境に慣れず、結構いい歳なのに顔がこわばっていたのを今でも鮮明に覚えています。
仕事が辛すぎるなら辞めれば?…という意見もあるかもしれませんが、それができない状況でした。その仕事でなんとか辛い時期を乗り越えるしか無かったのです。
つらい派遣の仕事を乗り越えるための4つの実践
私が最初に選んだ派遣の仕事は、コールセンターでした。(精神的に追い詰められる系の仕事ですね)
高時給に惹かれて選んだものの、実際に始めてみると想像以上につらい日々が待っていました。夜になると「明日また仕事か…」と憂鬱になり、朝目覚めると「行きたくない」という気持ちに押しつぶされそうになりました。
しかし、生活のために仕事を続けなければならない状況でした。
そんな中で、私が実践した4つのことをご紹介します。同じような状況で悩んでいる方の助けになれば幸いです。
1. 家族のことを想う
仕事を辞められない大きな理由の一つは、家族の生活を支えるためです。
当時、私の子どもは幼稚園に行きたがらない時期でした。そんな子どもに「お父さんも行きたくない」とは言えません。毎朝頑張って幼稚園に向かう子どもの姿を見て、私も頑張ろうと奮い立たせました。家族のために頑張る理由を意識することで、少しずつ強くなれる気がしました。
2. 苦手なことは人に聞く
私の派遣先では、研修で一定の基準を満たさないとクビになるシステムでした。
これって結構恐怖を感じるんですが、仕事をクビになることに対してでは無く生活ができなくなることが恐怖なんですよね。また仕事を探して期間が空いてしまうのは、後がない時期には大打撃です。
私にとっては研修内容が難しすぎて、お客様に説明できる自信がありませんでした。そんなとき、同期の人に助けを求めました。人に聞くのはかなり苦手としていましたが、この経験から人を頼ることができるだけで続ける力になると感じました。
3. 周りの人と積極的に話す
私は人見知りで、最初は派遣社員の多いコールセンターに不安を感じていました。
しかし、勇気を出して周りの人と話してみると、思いのほか普通の人ばかりでほっとしました。さらに、派遣先の上司も理解のある人で、「派遣は人扱いしない」「派遣は奴隷」といった偏見はありませんでした。周りと話すことで、皆同じように不安を抱えながら頑張っていることがわかり、励みになりました。
4. 時間は平等に過ぎていくと考える
どうしようもなくつらいときは、「一日8時間耐えれば今日は終わる!」と自分に言い聞かせました。辛い時間は永遠に感じられますが、時間は平等に過ぎていくものです。この考え方が、日々を乗り越える支えになりました。
まとめ:逃げ出したい気持ちとの付き合い方
派遣の仕事がつらくて逃げ出したいという気持ちは、よくわかります。
私自身、毎日のように「行きたくない」「帰りたい」と思っていました。しかし、この経験を通して気づいたのは、人と話したりちょっとしたきっかけで状況が変わることもあるということです。すぐに辞める選択ができなくても、つらい気持ちを上手くコントロールする方法はあります。
それでも耐えられないほどつらければ、辞めるのも一つの選択肢です。健康を損なうよりは、新たな道を探す方が良いでしょう。
何より大切なのは、あなた自身です。
生きているだけで素晴らしいのです。つらい状況は必ず終わります。一緒に乗り越えていきましょう。